去る10月24日、日本認知療法学会が東京の大井町で開かれ、そこに参加してきました。認知療法というのは、精神療法(心理療法)の一つで、うつ病をはじめ、多くの精神疾患に有効と考えられています。
一般に、どんな集会や会議でも、自分独りで参加するのは大変です。初めての場所のことが多く、会場の中、いくつかの会議室やトイレを行ったり来たりできません。移動の面でガイド役が必要です。また、もらった資料やプログラムを読んでもらうこともできます。それで今回も友人に頼んで、一緒に出かけました。 問題は、受付がガイド役の友人をどう扱うかということです。「会場を移動するのに付き添ってもらうので」と言って、1人分の参加費で2人の参加を認めてもらえるよう、お願いしました。すると受付の人が責任者の相談して、すぐに認めてくれました。 どこの学会でも、こんな風にすぐに認めてくれるかどうか分かりません。でもこの学会はすぐに認めてくれたので、気持よく参加できました。 #
by OSATONET
| 2007-11-08 22:27
先週末、台風の影響で、ひどい天気でした。風が強くて、カサをさしていても、ビショビショ。仕事の帰り、私は友人の車に乗せてもらって帰宅しました。そして昨日から好天に恵まれています。
私は9月からフルートを習っています。2箇月とちょっとですね。水戸駅のすぐ近くにある楽器店内にあるフルート教室です。若くて、あっけらかんとした女性がフルートの先生。その楽器店で一番安いフルートを買ったのが今年の6月だったと思います。教室に通うようになってから家でも練習するようになったのですが、残念! 10月上旬、孤障してしまいました。で、この3週間ほど、自分の楽器が手元になく、教室のフルートでレッスンを受けていました。そして、本日も夕方18時30分から30分間レッスンだったんですが、ようやくフルートが戻ってきました。久しぶりに、友人と出会ったような気持です。今日のレッスンでは、アメージング・グレースを吹きました。これは、すでに何度もやってます。そして次回からグリーン・スリーブスをやろうということになり、最初の方だけ、ちょっと吹きました。そして、前回から始めた「コンドルは飛んでいく」。まだ、高い方の音の指使いがすぐにはできず、音も今一です。でも練習によってきれいな音が出る予感はあります。 #
by osatonet
| 2007-10-29 23:29
ずいぶん報告が遅くなりましたが、3月18日(日曜日)に、視覚障害を持つ医師や関係者に集まってもらい、交流会を開きました。
1 日時 3月18義(日) 10時から15時 2 場所 東京都障害者福祉会館および近所の飲食店 3 内容 各参加者の自己紹介。各自の現状と課題を出し合う。この会について今後どうするか。等々。 4 参加者 医師5名(大里晃弘、佐藤正純、田中康文、戸田陽、守田稔)、理学療法士(和泉厚治)と家族、友人、ボランティア。また高次脳機能障害を持つ医師の家族、など。計14名。 5 話し合ったこととして (1)会の正式に結成に向けて活動する。その広報によって、より多くの医療従事者にも広く呼びかけられる。 (2) 当面は視覚障害を持つ医師を中心にするが、医療従事者に拡大して行く。 (3) 発足総会を本年秋を目標にする。また会務の分担を決める。 以上こんなことで、「とりあえず、まずは会ってみよう」という感じでみなさんとお会いし、おしゃべりをしました。また田中先生は、長年勤めた自治医大を正式にお辞めになり、準備を進めている各事業の進捗状況について詳しく報告されました。 #
by osatonet
| 2007-04-12 07:20
2月12日(振替休日、月曜日)、第12回「視覚障害者のことを知ってますか?」コンサートが無事終了しました。参加者110人。ここ数年間、県立図書館を会場に年1回開いてきましたが、その中では人数は少ない方でした。図書館からは「連休の割には入った方じゃないですか」と言われました。確かにそうかもしれません。今まで、連休の一日というのはありませんでした。まあ、そんな風に考えて、気をとりなおしながら来年に臨みます。また、マスコミ関係ですが、東日の夜、NHKのデジタル地上波放送とNHK総合テレビの関東地方のニュース番組で報道されました。また、「読売タウンニュース」というタウン紙で、2月22日務の紙面にて、写真入りで報告記事が掲載されました。
3部構成でコンサートが行なわれました。第1部は、小泉周二さん。ギターの弾き語りです。毎年詩集を発行されるなど、詩人としての長年の活動歴をお持ちです。現在、那珂湊中学校の国語の教師です。中途視覚障害者です。ご自身の詩に曲を付け、各地のステージで歌っています。地元の那珂湊図書館(ひたちなか市立)では、10年余にわたり、トーク、コンサートが開かれています。その他、県央地区をはじめ、県外でもコンサートを開いています。カウンセリングにも深い造詣をお持ちです。当日は、落ち着いたトークを混えながら、5ないし6曲を披露されていました。 第2部は、視覚障害に関するメッセージ・コーナーでした。10分程度、視覚障害に関する解説、生活上困ること、街で会った時の対応などについて触れられました。また、佐々木さん(男性)から、「ハンディキャップ・テニス」の紹介がありました。彼は積極的にこのテニスに関わっておられ、多くの聴衆が関心を持ったようです。 第3部は「響&ハル」のステージです。男女のデュオ・グループです。ハルさんは視覚障害を持つ主婦。響さんは晴眼の男性で、響さんのギター伴奏、ハルさんの透明な歌声は聴衆を魅了しました。ハルさんのトークもなかなかおもしろく、マッサージをやっている職場(病院)までの往復、色々な事件に出会います。それが生々しく、みなさん、とても新鮮だったようです。 そんなこんなで、2時間は、あっという間に過ぎました。会場に来られたみなさん、ありがとうございました。カンパもたくさんお寄せいただきました。また来年をご期待ください。 #
by osatonet
| 2007-03-09 00:20
北海道大学の精神科教授、小山司先生の講演を続けて聴く機会があった。2月2日(金)に職場の大原病院にて、インターネット講演会の講師として、また2月9日(金)には、つくば市のホテル・オオクラにて勉強会の講師をつとめられた。先生が口にされたキーワードは多いが、その一つがこの「セレンディピティ」。講義の本題そのものではないが、精神医学の薬物療法の歴史をひもとくと、このセレンディピティが顔をのぞかせる。
もともと私がこの言葉に出会ったのは、昨年(2006年)6月のこと。私の読みたい専門書のテキスト・データを作成してもらっているボランティアが、「たまには新聞の一般記事でも読んだらどう?」と、ある小さなコラムの記事をメールで送ってよこした。朝日新聞の2006年5月24日付、「窓」~論説委員室から~、という記事。そこから一部引用すると、 ふと手にした絵本から、面白い言葉を知った。エリザベス・J・ホッジス著「セレンディピティ物語―幸せを招(よ)ぶ三人の王子」(藤原書店)がそれ。セレンディピティとは「当てにしないものを偶然に発見する能力」と英語の辞書にあった。(以下、略) 記事は、その絵本の内容に入って行くのだが、ここでは割愛する。精神科の薬(向精神薬)の歴史において、セレンディピティは数多く登場する。 小山先生も、向精神薬(中枢神経系に強い作用を持つ一連の薬物の総称で、睡眠薬や抗うつ薬、また言わゆる精神安定剤などを包含する)の歴思において、1952年のクロルプロマジンの発見がセレンディピティであったことに触れておられた。1952年に統合失調症の治療に使われ、日本では1955年にコントミンとして発売され、精神科治療において大きな変革をもたらした。この事実は、精神医学のほとんどの教科書に載っている。 たとえば、インターネットで、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』を調べてみよう。 「クロルプロマジン」 フランスの生化学者アンリ・ラボリ(Henri Laborit,1914-1995)が1952年 に発見した精神安定剤である。 1950年、フランスの製薬会社ローヌ・プーラン社(Rhone-Poulenc,現サノフィ・アベンティス)により抗ヒスタミン薬として開発されたものの、鎮静作用が強すぎる上、抗ヒスタミン作用が少ないと当時は評価された ドパミン遮断剤のほか、古くからヒベルナシオン(hivernation)という麻酔前投与剤として知られていたが、この薬効がドパミン遮断効果(その作用機序は、脳内の中枢神経系で興奮や 妄想を生み出すと想定される神経伝達物質ドパミンのドパミン受容体の回路を遮断する事にある)を有することは、ラボリの発見まで知られていなかった。 (引用おわり) このように、精神科治療に革命的な歴史を切り開いたクロルプロマジンが、ある意味では、「偶然の産物」だったのだが、この辺から本題にもどることにする。「セレンディピとは、こうした「偶然の産物」そのものを指すのではなく、そうした偶然の事実の中に重要性を発見する能力を指すとされている。であるから、このクロルプロマジンについては、これを初めて統合失調症の患者さんに用いて有効性を見出した医記の能力を言っているのである。 セレンディピティについて調べると、よく引き合いにだされるのが、フレミングによる抗生物質、ペニシリンの発見である。これも確かに、偶然の発見であったし、彼の能力がセレンディピティということになる。 科学の発見や発明は、確かに、こうした偶然性のものが多いかもしれない。厳密に理論を組み立てて、それを検証するというのも科学者には必要な能力には違いないだろうが、事実の底に潜む真理をいかに感覚するかという能力、直観、この力の方が大きなものにつながるのかもしれない。 #
by osatonet
| 2007-03-07 23:15
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